要介護者が必要としている歯科診療

要介護者のほとんどが、歯科治療を必要としていると考えられています。もちろん、要介護を必要としている高齢者や、障害をもつ人々だけではなく、健常者にも歯科受診は重要であります。要介護者の多くは、食事の際に何かしらの問題を抱えている事が多いといった事が、歯科治療に結びついてくる所以から、要介護者たちは、定期的な歯科検診を受け、必要があれば歯科治療を行う事が望ましいのです。要介護者が抱えている、食事の際の問題点は、適切な口腔ケアを行うことで大変の事柄が予防される問題であると言われています。お口のリハビリや、お口のケアを行う事が、その解決へと結びつくと考えられています。要介護者が、歯科への通院を求めていたとしても、周囲が歯科通院への必然性に気付いていなかったり、要介護者が、病院通院を行う事が困難であるような場合、何よりも頼れる存在となるのが、訪問歯科診療であります。定期的な歯科診療の訪問は、介護現場でのお口のケアを喚起し、ご家族や介護スタッフに、口腔ケアの必要性を促してくれます。また、何よりも要介護者本人が、自宅や介護施設において、歯科診療や治療、ケアなどを受診できる事は、画期的な頃柄であります。

歯ブラシの製造工程

歯ブラシの製造は機械式であり、1つの歯ブラシを複数のメーカーが協働して造っています。つまり最終組立工場に搬入される時には、柄部、植毛部のほとんどが完成しているのです。最近はどの工程でもコンピュータが導入されており、検査も自動化されています。しかし最終検査はスタッフ自身が行っているところが多く、機械化の今後が注目されています。歯ブラシが完全体になると、それを販売するために小売店に卸します。

小売店はスーパーや薬局が大半を占めますが、一部の歯ブラシは特殊加工が施されており、歯科医院に届けられます。メーカーは小売店に対して商品の機能をアピールするものですが、歯ブラシのメーカーも例に漏れず営業しています。特に女性客はエチケットへの意識が強く、アピール内容に大きな影響を与えています。

さて、製造工程に話を戻しますが、歯ブラシの製造には多くの工程と専門知識が必要です。業界の人間でなければ、例えば平線植毛と言われてもイメージすることは難しいでしょう。実は現在市場に出回っている歯ブラシの9割はこの平線植毛で造られているのです。平線植毛とは柄に植毛する際の方法を指すのですが、その実際を知る前に、まずは柄と毛について詳しく勉強する必要があります。まず柄ですが、歯ブラシの柄の材質は時代と共に変化してきました。過去には天然材が使われていたわけですが、現在は専ら合成樹脂が使用されています。特に高分子化学に基づいて造られるポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂が多用されています。柄の成型方法は合成樹脂で出来たペレットと染料を用います。熱してから金型に投入し、形を作るのです。最終工程では磨きとバリの除去を行い、晴れて歯ブラシの柄が完成します。完成形には植毛のための穴があります。

歯ブラシの毛

歯ブラシの毛は近代まで天然毛でしたが、現代ではナイロン毛が大半を占めています。ナイロン毛の製造工程は糸を作ることから始まります。原料を溶融させて小さい金口から押し出し、それを冷やして細い糸にするのです。糸は適当な長さで裁断して用います。原料のナイロンにも種類があり、初期の歯ブラシに使われていたナイロンは現在原料にはなっていません。ナイロンの進化は凄まじく、撥水性と耐久性はどんどん高まっています。最近はナイロンの代わりにポリエステルやポリプチレンテレフタレートの加工品が原料として使用されることもあります。ごく稀に天然毛が使われた歯ブラシも出回りますが、そのほとんどが輸入品です。天然毛は高い割には機能性が低く、大量生産するのに見合わないのです。因みに動物の毛の場合、消毒してから使用されます。さて、柄と毛が揃えば、いよいよそれを組み立てて歯ブラシを製造するわけですが、歯ブラシの製造法は平線植毛と呼ばれる手法がほとんどです。平線とは植毛の際に用いる道具のことで、真鍮を切って植毛部の穴に宛がいます。柄、毛、平線を専用の植毛機にセットすれば、自動的に植毛され、完成した歯ブラシが出来上がります。この植毛機は今でも進化を遂げており、コンピュータでコントロールできるようになっています。ドイツ製、ベルギー製の植毛機が世界中で活躍している一方、日本製の植毛機も広まりつつあります。植毛機の中は複雑な作業が実行されていますが、機械を操作する者もその全てを把握できていないのではないでしょうか。ナイロン毛を折った後、平線を差し込んで柄の穴に押し込みます。一つの穴に入る毛の数は様々ですが、硬い毛であれば10本前後、やわらかい毛であれば60本前後とされています。

歯周病と健康

歯周病を放っておくと、口内に影響を与え、場合によっては体全体にダメージを与えてしまうことがあります。まず、歯周病が進行すると、歯を支える組織が壊れていきます。これにより歯がぐらつく、歯茎から膿が出る、口臭が発生するなどの症状が表れます。処置を行わずに放っておけば、最後には歯が抜け落ちてしまいます。歯周病は歯茎が炎症していますので、傷口と同じような状態になっています。この傷口に歯周病菌が入り込むと、血中を通って全身に悪影響を及ぼします。心臓病や脳血管疾患など、重大な病気に繋がってしまうことも珍しくありません。他にも、特に寝たきりの老人などは、誤って固形物を吸い込んでしまう「誤嚥」を行ってしまうことも多いそうです。歯周病菌が入りこんでしまうと、誤嚥性肺炎を起こしてしまうリスクが高まります。

歯周病菌は、内毒素を持っています。内毒素はエンドトキソンとも呼ばれており、細胞壁に含まれる成分のひとつです。通常は毒性がないものの、細菌が死滅した時に毒力を発生させます。歯周病菌は、場合によっては血液などに入って体内をめぐりますが、侵入者である細菌を殺す作用を持っています。つまり、「毒を発生させる歯周病菌の死骸」が、口内以外にもダメージを与えているのです。歯周病にかかると糖尿病の症状が悪化する、もしくは糖尿病になると歯周病になりやすいという、相互に悪影響を及ぼしていることも分かってきたそうです。歯周病菌の影響で、インスリンの働きを邪魔してしまうのです。そのため歯周病の治療を行うことで、糖尿病の症状緩和も見られています。歯周病を予防することは、糖尿病だけではなく、全身の病気を防ぐことにも繋がります。生活習慣も合わせて、しっかりとしたケアを行いましょう。

歯磨きのタイミング

毎日当たり前に行っている歯磨きですが、起き抜けに磨くという人もいれば、食後には磨かないという人もいます。どのタイミングですることがベストなのでしょうか。専門家によっても違う意見はありますが、多くの場合は「食後すぐの歯磨きを行った方が良い」としているそうです。口内が汚れている状態が長引けば長引くほど、虫歯になりやすくなります。出来る限り早めに口内の手入れを行い、清潔な状態を保ちましょう。起き抜けに磨き、朝食後に磨いているという人は、磨き過ぎになっている可能性があります。どちらかはうがいに留めるなど、回数を減らした方が安心です。ただし、エナメル質が溶けてしまう病気である酸蝕症の場合などには、歯を擦り減らさないためにそもそもの歯磨きの回数を減らす必要があります。しかし健康な歯であるにも関わらず素人判断で回数を減らしてしまうと、ただ虫歯のリスクが上がるだけになってしまいます。歯科で歯の状態を確認してもらい、ベストな歯磨きのタイミングを確認しましょう。

また、特に子どもであれば間食の時間を何度か挟みますが、食べるたびに磨くのも大変ですし、磨き過ぎれば歯茎などを傷つけてしまいます。間食の場合は、口をゆすぐなどをして、口内を清潔にすることを心掛けましょう。水やお茶を飲んで、口内をアルカリ性に戻りやすくすることが大切です。飲み物については、糖分が含まれていないものを選びましょう。もちろん、職場など「歯を磨けない状況」で大人が行うケアとしても有効です。

歯をあまり磨かないのも汚れが溜まりますし、磨き過ぎても口内を傷つけてしまいます。マウスウォッシュなど補助的なものを使いながら、口内を清潔に保っておくことが大切と言えるでしょう。

歯を育てるための栄養

歯や歯茎、それらを支える骨の健康には、さまざま様々な栄養素をバランス良くとりいれるようにすることがかかせません。栄養素は大きく分けて、タンパク質、ビタミン類、ミネラル類の三種類とされています。これらは単体でとるのではなく、他の栄養素と一緒にとるように心がけることで効果が大きくなります。そのため食べ物の好き嫌いをせず、バランスを意識した食事を行う必要があるでしょう。

タンパク質は、筋肉や骨、血液の材料となる栄養素です。全身を動かすために必要となり、筋肉づくりには欠かせません。歯の土台となる成分のひとつであるコラーゲンを含んでおり、肉や魚、乳製品、卵などから摂取が可能です。ビタミン類は、健康的な肉体を作り上げ、そして保っていくために必要な栄養素です。不規則な食生活によりビタミン不足になり、病気や成長の障害を引き起こすこともあります。ビタミンは種類により、その効果が異なってきます。ビタミンAはカボチャやニンジンをはじめとした緑黄色野菜に含まれ、粘膜と歯茎を丈夫にします。ビタミンCは野菜や果物全般に含まれ、体の抵抗力の向上や、歯周病を予防できます。他にもビタミンDはカルシウムの吸収に役立ち、ビタミンKはカルシウムの代謝を助けます。ミネラル類は、カルシウムや鉄、マグネシウム、リンや亜鉛などが該当します。特にカルシウムは骨や歯を作る基本ですので、乳製品や小魚、大豆などから摂取をしましょう。特定のビタミンや、カルシウムを沈着させるマグネシウムや亜鉛などと同時に摂取することで高い効果が得られます。歯や歯茎の健康を守るコラーゲンは、鉄を摂取することで定着がしやすくなります。ミネラル類は、ビタミンの効果を高めるものも多いので、意識的な摂取を行いましょう。

災害時のオーラルケア

災害発生時の長期的な避難が必要となった場合、水と食べ物が重要です。何かしら食べるということがあれば、当然ながら歯磨きは必要です。ケアを怠ってしまうと虫歯や歯周病が発生しますし、高齢者の場合は誤嚥性肺炎のリスクも高まります。集団で避難をしている場合には、感染症の恐れも出てきます。ただし水不足や物資の不足などにより、普段通りの歯磨きが困難になっています。優先順位を間違わないよう、できる範囲で口内のケアを行いましょう。

普段通りの歯磨きをできない場合は、意識してよく噛んで食事を行いましょう。緊急時は咀嚼が甘くなってしまうことや、ストレスにより唾液の分泌が少なくなる傾向にあります。よく噛んで食事を行うことで唾液の分泌が促され、口内の汚れを洗い流すことができます。また、飲める範囲で水やお茶などの水分を摂取することも大切です。食後に歯ブラシがない場合には、舌を使った歯の掃除を行いましょう。ティッシュなどを使った歯の拭き取りも効果がありますが、衛生的に問題がない場合に限ります。水やお茶があれば、最後にうがいをして細菌を洗い流しましょう。歯の隙間にある汚れを落とすことを意識しながら、舌の上や口全体に水分を行き渡らせていきます。吐き出した水は、紙コップや新聞紙などで作ったコップに吐き出し、指示に従って破棄を行いましょう。コップの中にティッシュなどを丸めて入れておくことで、そのまま可燃ごみとして扱うこともできます。

災害時の備えとして、水や食料などには意識が向きやすいですが、口内のケア用品は見落としがちです。口内を清潔にすることで健康にも繋がりますし、気分も良くなります。うがい用の水を使えないときのために、洗口液を防災袋に入れておくことも一つの手段です。

時間を有効活用した歯磨き方法

食事をする際に分泌される唾液は、口内環境を整える働きを持っていると考えられています。この唾液の効果を効率よく得るには、歯磨きの方法を変えるだけで、食事をしなくても唾液の分泌を促して、歯も、体も健康に保ってくれるという効果を期待できると言えるでしょう。この歯磨き方法には、歯ブラシの毛質とか正しいブラッシングなどは必要なく、長い時間、歯ブラシを「くわえている」ことが重要と言えるでしょう。歯ブラシを長時間くわえていればいるほど、たくさん唾液が出てくることは想像できるでしょう。これが、ミソと言えるのです。しかし、洗面所の鏡の前でぼーっと歯ブラシを加えているなんてとても現実的ではないでしょう。忙しい人こそ、この方法は合っていると言えるのが、何かをしながら行えるということでしょう。デスクワークや書類整理などの多い仕事であれば、食事の後に、歯磨き粉をつけずに歯ブラシを加えたまま仕事をするのもと良いでしょう。家に帰ってからゆっくりしなくちゃ眠れないという人は、その時に、リラックスしながら歯ブラシを加えるだけで良い方法が、この方法です。磨くのは、ただ、気になった時のみでいい。それだけで、唾液の分泌は促進され、食事を取らずにその効果を活用できるという仕組みです。この方法なら、無理なく続けられ、誰でも生活に取り入れやすいのではないでしょうか。歯医者さんに怒られてしまいそうなズボラな歯磨き方法ですが、体はしっかりと作用してくれるのではないでしょうか。毎食後は難しいかもしれませんが、まずは3日に一回とか、自身の無理のないペースで初めてみると良いのではないでしょうか。習慣化される頃には歯も体も健康そのものになっているのではないでしょうか。

歯磨きで唾液を活用する

唾液には、天然の殺菌作用や抗菌作用があると言われています。口から入ってきた細菌は、唾液の分泌によって滅され、私たちは健康を保っていられると言っても過言ではないでしょう。この唾液の作用を歯磨きにも活用しない手はないと思いませんか?歯磨きというと、歯磨き粉をつけた歯ブラシを歯の形や歯茎に沿って正しくブラッシングしなければならないものという固定観念にとらわれている人は非常に多いのではないでしょうか。しかし、それは単に歯医者さんが考案したルールに過ぎないとも考えられるのではないでしょうか。実際、唾液には殺菌効果があるのなら、そもそも歯磨き粉など使用しなくても洗浄は可能であると考えるのが普通でしょう。そこで提案したいのが、歯を磨かずに長時間歯ブラシを加えているという方法です。磨くのは少しサボって、唾液を分泌するという観点から「歯磨き」を行ってみてはいかがでしょうか。歯ブラシに何もつけず、口の中に入れる。そうして一定時間(できれば少し長めに)そのまま好きなことを楽しんでいるという方法はどうでしょうか。歯磨き粉なども付いていないため、唾液が出できたら飲み込めばいいのです。この方法であれば、部屋でくつろいでいても、湯船に使っていても自由に歯磨き以外のことを楽しむことができる画期的な「歯磨き」と言えるのではないでしょうか。この方法のポイントは、天然の殺菌成分を持つ「唾液」の働きを有効利用するということに尽きるでしょう。これにより、歯だけではなく、健康管理にもなるため、唾液は飲み込むということもポイントと言えるでしょう。はじめは少し抵抗があるかと思いますが、自分の唾液は、自分で作ったものですし、そもそも普段は無意識だけど飲み込んでいるものです。一度試してみるのも良いのではないでしょうか。

歯磨きを習慣づける

老年になって、歯を失ってしまう人の多くは、若い頃より歯周病や虫歯に悩まされてきた方がほとんどではないでしょうか。忙しくて歯を磨く時間が十分に取れなかったり、急いで歯磨きをすることによって、磨き残しが多く、きちんとしたプラークコントロールができていなかった人に多くみられるのではないでしょうか。プラークコントロールとは、簡単に言うと、口の中の細菌を出来るだけ除去し、口内環境をきれいな状態で保つことを言います。これがしっかり出来ていると、口の中の粘つきや口臭などに悩むこともなくなると言います。いつも口の中がサッパリとして過ごせるなら快適ですよね。そのために重要なのが、歯磨きの時間と言えるでしょう。理想は、毎食後すぐに1時間ほど磨くことですが、忙しい現代ではそうも言ってはいられないのが現状でしょう。そこで、オススメなのが、どこか一回の歯磨きを、リラックスタイムに行うと言うことです。自身のリラックスできることを楽しみながら、歯ブラシを加えておくだけで良いのです。歯磨きの第一条件は、難しいことを抜きにして、まず「いかに面倒臭く感じずに継続していくか」と言えるのではないでしょうか。クタクタに疲れていても、何かヒーリングミュージックなどを聴きながら歯ブラシを加えているだけでいいなら、ただ「正しく磨かなきゃ」と思って行う歯磨きよりも続けやすいのではないでしょうか。歯医者さんでは正しいブラッシングなどを熱心に指導してくれますが、何よりもまず「継続」するための工夫をしてみても良いかもしれません。まずは1日の中で一回の歯磨きをダラダラと長時間適当に楽しんでみてください。きっと変化が現れてくれるはずですよ。