歯磨きのタイミング

毎日当たり前に行っている歯磨きですが、起き抜けに磨くという人もいれば、食後には磨かないという人もいます。どのタイミングですることがベストなのでしょうか。専門家によっても違う意見はありますが、多くの場合は「食後すぐの歯磨きを行った方が良い」としているそうです。口内が汚れている状態が長引けば長引くほど、虫歯になりやすくなります。出来る限り早めに口内の手入れを行い、清潔な状態を保ちましょう。起き抜けに磨き、朝食後に磨いているという人は、磨き過ぎになっている可能性があります。どちらかはうがいに留めるなど、回数を減らした方が安心です。ただし、エナメル質が溶けてしまう病気である酸蝕症の場合などには、歯を擦り減らさないためにそもそもの歯磨きの回数を減らす必要があります。しかし健康な歯であるにも関わらず素人判断で回数を減らしてしまうと、ただ虫歯のリスクが上がるだけになってしまいます。歯科で歯の状態を確認してもらい、ベストな歯磨きのタイミングを確認しましょう。

また、特に子どもであれば間食の時間を何度か挟みますが、食べるたびに磨くのも大変ですし、磨き過ぎれば歯茎などを傷つけてしまいます。間食の場合は、口をゆすぐなどをして、口内を清潔にすることを心掛けましょう。水やお茶を飲んで、口内をアルカリ性に戻りやすくすることが大切です。飲み物については、糖分が含まれていないものを選びましょう。もちろん、職場など「歯を磨けない状況」で大人が行うケアとしても有効です。

歯をあまり磨かないのも汚れが溜まりますし、磨き過ぎても口内を傷つけてしまいます。マウスウォッシュなど補助的なものを使いながら、口内を清潔に保っておくことが大切と言えるでしょう。

歯を育てるための栄養

歯や歯茎、それらを支える骨の健康には、さまざま様々な栄養素をバランス良くとりいれるようにすることがかかせません。栄養素は大きく分けて、タンパク質、ビタミン類、ミネラル類の三種類とされています。これらは単体でとるのではなく、他の栄養素と一緒にとるように心がけることで効果が大きくなります。そのため食べ物の好き嫌いをせず、バランスを意識した食事を行う必要があるでしょう。

タンパク質は、筋肉や骨、血液の材料となる栄養素です。全身を動かすために必要となり、筋肉づくりには欠かせません。歯の土台となる成分のひとつであるコラーゲンを含んでおり、肉や魚、乳製品、卵などから摂取が可能です。ビタミン類は、健康的な肉体を作り上げ、そして保っていくために必要な栄養素です。不規則な食生活によりビタミン不足になり、病気や成長の障害を引き起こすこともあります。ビタミンは種類により、その効果が異なってきます。ビタミンAはカボチャやニンジンをはじめとした緑黄色野菜に含まれ、粘膜と歯茎を丈夫にします。ビタミンCは野菜や果物全般に含まれ、体の抵抗力の向上や、歯周病を予防できます。他にもビタミンDはカルシウムの吸収に役立ち、ビタミンKはカルシウムの代謝を助けます。ミネラル類は、カルシウムや鉄、マグネシウム、リンや亜鉛などが該当します。特にカルシウムは骨や歯を作る基本ですので、乳製品や小魚、大豆などから摂取をしましょう。特定のビタミンや、カルシウムを沈着させるマグネシウムや亜鉛などと同時に摂取することで高い効果が得られます。歯や歯茎の健康を守るコラーゲンは、鉄を摂取することで定着がしやすくなります。ミネラル類は、ビタミンの効果を高めるものも多いので、意識的な摂取を行いましょう。

災害時のオーラルケア

災害発生時の長期的な避難が必要となった場合、水と食べ物が重要です。何かしら食べるということがあれば、当然ながら歯磨きは必要です。ケアを怠ってしまうと虫歯や歯周病が発生しますし、高齢者の場合は誤嚥性肺炎のリスクも高まります。集団で避難をしている場合には、感染症の恐れも出てきます。ただし水不足や物資の不足などにより、普段通りの歯磨きが困難になっています。優先順位を間違わないよう、できる範囲で口内のケアを行いましょう。

普段通りの歯磨きをできない場合は、意識してよく噛んで食事を行いましょう。緊急時は咀嚼が甘くなってしまうことや、ストレスにより唾液の分泌が少なくなる傾向にあります。よく噛んで食事を行うことで唾液の分泌が促され、口内の汚れを洗い流すことができます。また、飲める範囲で水やお茶などの水分を摂取することも大切です。食後に歯ブラシがない場合には、舌を使った歯の掃除を行いましょう。ティッシュなどを使った歯の拭き取りも効果がありますが、衛生的に問題がない場合に限ります。水やお茶があれば、最後にうがいをして細菌を洗い流しましょう。歯の隙間にある汚れを落とすことを意識しながら、舌の上や口全体に水分を行き渡らせていきます。吐き出した水は、紙コップや新聞紙などで作ったコップに吐き出し、指示に従って破棄を行いましょう。コップの中にティッシュなどを丸めて入れておくことで、そのまま可燃ごみとして扱うこともできます。

災害時の備えとして、水や食料などには意識が向きやすいですが、口内のケア用品は見落としがちです。口内を清潔にすることで健康にも繋がりますし、気分も良くなります。うがい用の水を使えないときのために、洗口液を防災袋に入れておくことも一つの手段です。

時間を有効活用した歯磨き方法

食事をする際に分泌される唾液は、口内環境を整える働きを持っていると考えられています。この唾液の効果を効率よく得るには、歯磨きの方法を変えるだけで、食事をしなくても唾液の分泌を促して、歯も、体も健康に保ってくれるという効果を期待できると言えるでしょう。この歯磨き方法には、歯ブラシの毛質とか正しいブラッシングなどは必要なく、長い時間、歯ブラシを「くわえている」ことが重要と言えるでしょう。歯ブラシを長時間くわえていればいるほど、たくさん唾液が出てくることは想像できるでしょう。これが、ミソと言えるのです。しかし、洗面所の鏡の前でぼーっと歯ブラシを加えているなんてとても現実的ではないでしょう。忙しい人こそ、この方法は合っていると言えるのが、何かをしながら行えるということでしょう。デスクワークや書類整理などの多い仕事であれば、食事の後に、歯磨き粉をつけずに歯ブラシを加えたまま仕事をするのもと良いでしょう。家に帰ってからゆっくりしなくちゃ眠れないという人は、その時に、リラックスしながら歯ブラシを加えるだけで良い方法が、この方法です。磨くのは、ただ、気になった時のみでいい。それだけで、唾液の分泌は促進され、食事を取らずにその効果を活用できるという仕組みです。この方法なら、無理なく続けられ、誰でも生活に取り入れやすいのではないでしょうか。歯医者さんに怒られてしまいそうなズボラな歯磨き方法ですが、体はしっかりと作用してくれるのではないでしょうか。毎食後は難しいかもしれませんが、まずは3日に一回とか、自身の無理のないペースで初めてみると良いのではないでしょうか。習慣化される頃には歯も体も健康そのものになっているのではないでしょうか。

歯磨きで唾液を活用する

唾液には、天然の殺菌作用や抗菌作用があると言われています。口から入ってきた細菌は、唾液の分泌によって滅され、私たちは健康を保っていられると言っても過言ではないでしょう。この唾液の作用を歯磨きにも活用しない手はないと思いませんか?歯磨きというと、歯磨き粉をつけた歯ブラシを歯の形や歯茎に沿って正しくブラッシングしなければならないものという固定観念にとらわれている人は非常に多いのではないでしょうか。しかし、それは単に歯医者さんが考案したルールに過ぎないとも考えられるのではないでしょうか。実際、唾液には殺菌効果があるのなら、そもそも歯磨き粉など使用しなくても洗浄は可能であると考えるのが普通でしょう。そこで提案したいのが、歯を磨かずに長時間歯ブラシを加えているという方法です。磨くのは少しサボって、唾液を分泌するという観点から「歯磨き」を行ってみてはいかがでしょうか。歯ブラシに何もつけず、口の中に入れる。そうして一定時間(できれば少し長めに)そのまま好きなことを楽しんでいるという方法はどうでしょうか。歯磨き粉なども付いていないため、唾液が出できたら飲み込めばいいのです。この方法であれば、部屋でくつろいでいても、湯船に使っていても自由に歯磨き以外のことを楽しむことができる画期的な「歯磨き」と言えるのではないでしょうか。この方法のポイントは、天然の殺菌成分を持つ「唾液」の働きを有効利用するということに尽きるでしょう。これにより、歯だけではなく、健康管理にもなるため、唾液は飲み込むということもポイントと言えるでしょう。はじめは少し抵抗があるかと思いますが、自分の唾液は、自分で作ったものですし、そもそも普段は無意識だけど飲み込んでいるものです。一度試してみるのも良いのではないでしょうか。

歯磨きを習慣づける

老年になって、歯を失ってしまう人の多くは、若い頃より歯周病や虫歯に悩まされてきた方がほとんどではないでしょうか。忙しくて歯を磨く時間が十分に取れなかったり、急いで歯磨きをすることによって、磨き残しが多く、きちんとしたプラークコントロールができていなかった人に多くみられるのではないでしょうか。プラークコントロールとは、簡単に言うと、口の中の細菌を出来るだけ除去し、口内環境をきれいな状態で保つことを言います。これがしっかり出来ていると、口の中の粘つきや口臭などに悩むこともなくなると言います。いつも口の中がサッパリとして過ごせるなら快適ですよね。そのために重要なのが、歯磨きの時間と言えるでしょう。理想は、毎食後すぐに1時間ほど磨くことですが、忙しい現代ではそうも言ってはいられないのが現状でしょう。そこで、オススメなのが、どこか一回の歯磨きを、リラックスタイムに行うと言うことです。自身のリラックスできることを楽しみながら、歯ブラシを加えておくだけで良いのです。歯磨きの第一条件は、難しいことを抜きにして、まず「いかに面倒臭く感じずに継続していくか」と言えるのではないでしょうか。クタクタに疲れていても、何かヒーリングミュージックなどを聴きながら歯ブラシを加えているだけでいいなら、ただ「正しく磨かなきゃ」と思って行う歯磨きよりも続けやすいのではないでしょうか。歯医者さんでは正しいブラッシングなどを熱心に指導してくれますが、何よりもまず「継続」するための工夫をしてみても良いかもしれません。まずは1日の中で一回の歯磨きをダラダラと長時間適当に楽しんでみてください。きっと変化が現れてくれるはずですよ。

温故知新と現代歯科医療

歯医者、歯科についての本を探している時に出会った印象深い言葉が「温故知新(古いことを調べて、新しい考えを得る事。)」です。それ以前には、歯科医学書など、目を通したこともありませんでしたが、その書の中では、まず東洋医学書について語られていました。

  • 「皇帝内径」(こうていだいけい)・・・現存する、中国最古の医学書。
  • 「医心方」(いしんぼう)・・・日本に現存する最古の医学書。

日本に現存する最古の医学書「医心方」は、隋の時代の医学書を元に書かれたものと伝来されています。東洋最古の医学書「皇帝内径」は、東洋医学の基礎、基盤となるものすべてが、この書を淵源とされていると言われているそうです。現代にも使用されている「未病」「既病」の言葉は、「皇帝内径」の書の中で使用されているようです。私がみつけた、歯科についての書の中には、「皇帝内径」に、『「呼吸」と「咀嚼」が正しく行われるのであれば、100歳まで生きられる』という記述があるということが綴られていました。また、「咀嚼」について、明白に論じている書を、近代の歯科医学書にみつけようとしても、なかなかみつからないという趣旨が、「温故知新」の意とともに書かれていました。「咀嚼」について、古の人々の方が、深く考え、また生命の源として「咀嚼」の意を捉えていたのかもしれません。

現代の最新医療を前にしても、「温故知新」古きものを振り返り新しい見解を開く姿勢は、医師の世界、医学の世界において、重んじるべきものなのだと痛感しました。人間の「呼吸」、「咀嚼」は、古来より、変わらず私たちを生かしてくれています。今を生きる私たちの医療、現代歯科医療は果たして未来の人々の救い手となり得るのでしょうか?

  • 噛み合せのトラブル
  • 硬すぎる歯ブラシを使用する

などです。

白い歯について

現代、歯医者で歯を矯正したり、ホワイトニングで歯をキレイにしたりと、美しい歯並びに、白い歯は誰しもが憧れなのではないかと思いますが、皆さんは、「お歯黒」という、現代においては滑稽な習慣が日本にあったことを御存じですか?

「お歯黒」・・・化粧、虫歯・歯周病予防、虫歯隠し、社会的立場の表現となどして用いられていた

その起源は不明とされているが、古来より、日本も含め、中国、東南アジアなどにみられる歯を黒く染める風習。日本では、大正時代の前後に、日常からその姿はみられなくなった。現代では、お祭りや儀式、演劇などでその姿を見ることができる。

現代の日本では、「白い歯」が、いわゆる美を象徴しているように世の中の風潮は感じられます。例えば、歯科の受付に貼られるポスターには、「ホワイトニング」という文字が大きく書かれ、真っ白な歯をみせながら若い女性が微笑んでいたり、歯磨き粉を買いにドラッグストアに足を運んでみると、ホワイトニングをうたった製品がずらっと店頭に並んでいる光景に出くわしたりします。現代人は、お歯黒には興味がないようで、もっぱら白い歯を魅力的と感じているようですね。時代の流れとは、実に面白いものです。女性のファッションや学生の制服も、長いスカートが流行りの時もあれば、短いスカートが流行ることもあります。お歯黒は、この先、流行ることはあるのでしょうか?歯科の受付のポスターに、歯を黒く塗った女性が微笑んでいる日が、今後訪れるのかもしれないと思うと、実に興味深いです。世の中の人間の風習というものは可笑しなものですね。

 

歯磨きは質より量

小さい頃より、家でも学校でも歯医者さんでも「歯磨きは正しいブラッシングが大切」と何度となく教えられてきたのではないでしょうか。それは、プラークコントロールを自分自身の力で行うのに、とても効果的であるという観点からの習慣と言えるでしょう。しかし、いくら正しいブラッシングを心がけていたとしても、本当に正しいかどうかということを疑ってみてはどうでしょう。チャチャっと磨いている場合はもちろん、反対に毎食後丁寧にブラッシングしても、結局歯科検診では「磨き残し」を指摘されたりするのではないでしょうか。これは、実はセルフケアではプラークを完全に除去できないからとも言えるでしょう。だったら歯磨きの必要性は?と思う方もいるでしょう。もちろん、完全なプラークコントロールはできませんが、プラークの発生を最小限に抑えることの出来る可能性が、歯磨きと言えるのではないでしょうか。面倒くさいなと感じてしまう歯磨きでは、正しいブラッシングを心がけていたとしても、すぐに飽きてしまうのが実情でしょう。それよりも、歯磨きをしながらテレビを観たり、本を読んだりすることで、磨いていなくても「歯磨き」の時間を延ばしていくことが大切と言えるかもしれません。長時間の歯磨きは、実はプラークコントロールにはとても重要な要素となっているようです。磨いていなくても、歯ブラシを口にくわえているだけで唾液の分泌が促されると考えられています。唾液には天然の洗浄剤としての働きもあるため、それだけでも短時間歯磨きよりは、口腔内の清浄化が期待できると言えるでしょう。流行りの電動歯ブラシや水圧ジェットブラシなどの力に頼らなくても、自身の自然治癒能力を引き出すことが出来れば、楽しみながら簡単に口内洗浄ができると言えるでしょう。

ながら磨きのススメ

歯科医院に定期的に通院している人でも、なかなか無くならない悩みが、歯周病なのではないでしょうか。しかし、通院する度に磨き残しを指摘されたり、毎度毎度、正しい歯磨きの仕方などを指導されたりするのではないでしょうか。しかし、そうやって繰り返す指導の中で、モチベーションは保たれるものでしょうか。人間、褒められないと楽しくないし、どうせまた注意されまくるんだから、やりたくなくなるというのが本音と言えるのではないでしょうか。そんな苦痛に耐えながら続けるより、もっと気楽に長続きできるコツを見つけることが重要ではないでしょうか。そこでオススメな歯磨き方法としてして、何かをしながら、また、何かを見ながら歯を磨くという方法です。これはダイエットなどでも見られる「ながら◯◯」と同じ原理と言えるでしょう。とにかくまずは歯磨きの時間を延ばすことから始めるというのが目標でしょう。言ってしまえば、磨いてなくても、歯ブラシが口に入っているというだけでもいいのです。ひとまず口腔内に歯ブラシが存在する時間を延ばしていくことが出来れば成功と言えるでしょう。その間、テレビを観たり、本を読んだり、お風呂に浸かってみたり、注意は必要ですが、音楽を聴きながら体を動かしてみたり。いくらやっても注意される「正しいブラッシング」などは一旦忘れてしまって、好きなことをしながら歯ブラシをくわえてみましょう。洗面所でひとり鏡に向かって黙々と歯を磨くより、よっぽど楽しい時間になると思いませんか?歯磨きの時間を苦痛にしない工夫として、また、結果的に長時間歯磨きになるという点からも、何かをしながら歯磨きをしてみるのも悪くはないのではないでしょうか。